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2025.08.10

はじめ人間ギャートルズのお金(2025.08.10)

日比谷公園にミクロネシアのヤップ島で自裁に使われたとされる石貨がある。1925年にヤップ島支庁長の立山茂氏が寄贈したとのことだが、それがなぜ日比谷公園にあるのだろうか。寄贈されたにもかかわらず、雨風を受ける屋外に置かれている。もっと丁寧に扱うべきではないかと余計な心配をしてしまう。第一次世界大戦後、ドイツの旧植民地であった南洋群島は日本の委任統治領となり、その統治機関として南洋庁が設置された(1922年)。南洋庁には6つの支庁があり、ヤップ島支庁はそのひとつとのことである。ちなみに6つの支庁は、1.サイパン支庁(サイパン島、テニアン島、ロタ島)、2.ヤップ支庁(ヤップ島)、3.パラオ支庁(バベルダオブ島、アンガウル島)、4.トラック支庁(春島、夏島、水曜島)、5.ポナペ支庁(ポナペ島:ポンペイ島、クサイ島:コスラエ島)、6.ヤルート支庁(ヤルート島:ジャルート岩礁ジャルート島)である。1943年に6支庁を3支庁(5出張所)に統合している。第二次世界大戦後の1946年に南洋庁は消滅した。日比谷公園の石貨から思いもよらず歴史の勉強をしてしまった。古いとか新しいとかに関わらず、すべてのものに歴史がある。だからランドスケープアーキテクトは計画地やその周辺の歴史を調べるのだろう。歴史はずっと続いていく。今日という1日も、明日には歴史(過去)となるのだ。