Landscape Architecture Publisher - FUUKEI PUBLISHING

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2024.08.24

三溪園

8月23日、三溪園へ行ってきた。

初めて行ったので、ボランティアガイドさんの説明を受けながら見学した。この広大な敷地(確か東京ドーム8個分と説明を受けた)は、原三溪氏の義父である原善三郎氏が富士山を見るために購入したとのこと。昔の大富豪のやることは桁が違うと感心。その広大な敷地のうち約174,000平方メートルに原三溪氏が原家の本宅「鶴翔閣」を建て、さらに古建築を蒐集し、庭園として整備した。ボランティアガイドさんの各建物についての裏話を交えながらの解説は面白く暑さも忘れて見学できた。しかしこの猛暑。普段であれば一時間と我慢できないが、日陰に佇むと心地よい風が吹きホッとひと息入れることができた。大きな木々を通り抜けて吹くかぜは、まさに自然のクーラー。この体験ができただけでも価値はあった。また、内覧できる建物の中はどこも涼しく感じ、吉田兼好の「家の作り様は、夏を旨とすべし」という言葉を思い出した。だが、こうした体験も暑さにさらされたからこその体験である。暑さを知るからこそ涼しさを感じる。解説後、一緒に行ったおじさん仲間と茶屋で昼食。一杯だけと頼んだビールが実に美味しかった。一杯だけねというものの一杯では済まないのが常であるように、結局三杯飲み干し茶屋の東屋で涼しい風に吹かれながら四方山話に興じた。仲良しおじさん三人衆の半分仕事、半分遊びの一日は心地よい疲労感とともに中華街で幕を閉じた。