Landscape Architecture Publisher - FUUKEI PUBLISHING
地方に行くと抜けのある風景に出くわす。抜けがあるとその先に行ってみたくなるから不思議だ。特に坂を見るとその先に何があるのか、どんな風景が見られるのか気になって仕方がない。あそこまで行ってみようと歩き出すもかなりの距離があることを悟り、泣く泣く引き返すこともシバシバである。こんな体験をするだけでも地方に行った甲斐はある。そこに住む人にとってはいつもの風景だろうが、外から訪れた人のなかには心にのこる風景と感じる人もいるだろう。これは人も同じで、「お前のそういうところが好きだよ」と言われる「そういうところ」は、自分では気にも留めなかった、逆に自分の欠点と思っていたところであったりもするから不思議だ。自信過剰はいかがなものかと思うが、自分自身をもっと好きなっても良いと思う。地方に限らず自分たちが住むまちにもっと自信を持つべきだ。